馬場 卓也
- 職位:教授
- 学位:博士(教育学) (広島大学)
- 連絡先:takuba[a]hiroshima-u.ac.jp
※メールをお送りになる際には、[a]を半角の@と表記されてください。
-
主な経歴
- 広島大学, 大学院国際協力研究科教育コース, 助手 (2001 – 2003)
- 広島大学, 大学院国際協力研究科教育コース, 准教授 (2003 – 2010)
- 県立広島女子大学, 非常勤講師 (2004)
- 文部科学省, 日米理数教育比較研究会, 委員 (2004 – 2005)
- 国立大学法人筑波大学, 教育開発国際協力研究センター, 客員研究員 (2004 – 2005)
研究実績等については以下をご参照ください。 馬場 卓也 (大学院人間社会科学研究科) (hiroshima-u.ac.jp)
研究領域・テーマ
主な研究領域・テーマ:数学教育カリキュラム、内発的カリキュラム開発、問題解決、社会的オープンエンドな問題、批判的思考、基礎的算数能力
専門は数学教育に関わる研究です。数学は世界で最も普遍的な言語と言われます。しかし数学教育は、各文化の中で生活する子どもたちがその普遍的な言語を習得する過程に関わっており、うまく習得できない場合も多くあります。また近年では、私たちの住む社会が高度情報化と言われるように、科学技術の進展、さらにそれらが情報化されICTによって結び付けられたり、処理されたりするようになっています。開発途上国と先進国がつながり、数学教育も両者においての区別が薄くなりつつあります。そうすると、再び普遍性に戻ってきます。このように数学教育に関わって普遍性と特殊性・文脈性を往復して考えています。
開発途上国では、カリキュラム開発の基礎となる研究が不足しています。現在、そのモデルとして基礎的算数能力についてザンビアで調査を行っています。それはエビデンスに基づく内発的なカリキュラム開発と言えます。他方、日本では、数学的な考え方を育てる取り組みとしてオープンエンドな問題があります。その問題解決には価値観が表出する場合があり、それを積極的に活かすことで、新しいアプローチー社会的オープンエンドな問題-が提案できます。それを通して、未来の算数数学教育、世界とつながった算数数学教育を構想したいと夢見ています。
指導可能な研究領域・テーマ
数学教育に関わる諸々のテーマ。教育活動全般において、カリキュラムはその根幹を表現しており、海外の数学教育を考える上で、数学教育カリキュラム、文化性、価値観、民族数学などは大きなテーマ群です。また近年では、STEMや批判的思考も重要になってきています。カリキュラムの改善には、授業研究、教えるための数学的知識などが重要になってきています。
学生の主な研究題目は以下のとおりです。
-
Identifying Mathematics Teacher Educators’ Professional Learning and Issues in Lesson Study Approach in Laos
-
Development of an Ethnomathematics Curriculum through Emergent Modelling in an Indonesian Primary School
-
算数・数学教育における多様な価値観に取り組む力の育成に関する研究―社会的オープンエンドな問題を通して―
-
Examining Venezuelan Secondary School Mathematics Teachers’ Statistical Knowledge for Teaching: Focusing on The Instruction of Variability-Related Concepts
本プログラムへの進学を検討されている方へのメッセージ
このプログラムの特徴は、留学生、学部修了生、国際協力経験者の共学です。またアジア・アフリカを中心とした各国の議論がなされます。
学部修了生は、このプログラムを通して、日本以外の視点を持つことができ、日本のこともよく見えるし、それによって自分が小さいながらも国際貢献できる可能性を探ることができます。すでに海外の経験がある方は、自らの経験の持つ意味を考えることで、専門性を高めて、長期にわたって活躍する可能性を探ることができます。